2022.11.01
お家の歴史を、引継ぎよみがえらせ、暮らしのそばで思い出を刻み続ける桜の地板。
築50年余り。泉北ニュータウン開発のころの建てられ、先祖代々受け継がれてきた家。解体して、木の家注文住宅建て替えの計画が始まって。それでも、既存の家の何かを引き継ぎたい、どこの何を、どこの何へ使うのか、施主さんとたくさん相談してきました。
解体時、見つけたのは、2階畳の地板。この材料、実は無垢桜を使用されていて、こんなところに桜をつかうなんて、目づらしいのですが。こちらを生け捕り、大工さんが丁寧に一枚一枚とってくらました。
解体後、このような状況。
こちらが、生け捕りした桜材。
新築現場に運ばれまして、この辺りでも、どこに使おうか、と話しながら現場は進んでいきます。
こうやって一枚一枚、削ってゆきます。何度も表面を加工して使えるのは、自然素材の醍醐味です。
使う場所は、2階の個室。こちらの書院の障子も、同じく既存の家から持ってきたもの。右側の小壁、こちらがあの桜材です。
竣工時、このようになります。署員の敷居鴨居も、前の家にあった敷居を使わせていただきました。
そして、メインは、TV台の背面。リビングの真ん中。あの地板が、よみがえって生まれ変わり、このようになりました。
これからも、家族の思い出を刻み続けます。