お問い合わせ

2025.03.05

心地よくエコに暮らすために

  • ブログ

しっかり断熱工事をして外部からの熱を遮ったところで、隙間が多くあると室温は安定しませんし、快適でもありません。一年を通して快適な室温で心地よく暮らすために、4つの温熱性能の効果を意識する必要があります。

①気密性能

お家の室内と外部の隙間の大きさを小さくします、隙間が小さくなることによって、計画換気が実現できます。機械排気と自然給気の組み合わせの第3種換気の場合、C値が1.0cm2/m2の場合、給気口からの給気量は全体の50パーセントとなり、気密性能が落ちるとその割合が多くなってきます。また、気密性を確保することによって室温の上下温度差を軽減できます。同じ熱量を加えたとしても室内の天井付近だけあったかくなり床付近が冷たくなってしまいます。そして、外部からの隙間風を小さくします。C値が5.0cm2/m2の場合で0.45回/h  1.0cm2/m2の場合で0.1回/hと、お家全体の換気回数に換算しても大きく差があり隙間風を遮断していることがわかります。

②断熱性能

お家の中の寒さをなくします。まず、自然室温の向上です。断熱性能を上げると暖房を消した後も室温が下がりにくくなります。ライフラインが途絶えた災害時も有効です。また家全体を高断熱化することによって、部屋ごとの温度差を小さくできます。間取りによるところもありますが、家全体がワンルームと考えることができます。部屋ごとの暖房を考えても、上下の温度差を小さく保つことができます。それによってエアコンの暖房エネルギーが削減できます。私たちが普段感じている体感温度(室温+平均放射温度/2)についても、外気に面する壁や窓の温度を室温と同じく暖かく保つことによって、実際に感じる体感温度が向上します。

③日射熱制御性能

豊かなものは外から入ってきます。冬場のあったかい日差しは有効で室温をあったかく暖房してくれます(日射取得)。しかし、夏場は、できるだけ涼しく保ちたいことから、当然余計な日射は必要なく外で遮ってゆきたいところです。まどの位置や大きさ、外部の遮蔽物を工夫することによって、適度な室温を保ったり、暖冷房コストを削減、また室内の温度差を小さくすることができます。パッシブという日本元来の住宅の考え方を軸に設計を進めます。

④防露性能

結露というと、温かく湿った空気が冷たい部分に接すると空気内に保たれていた水蒸気が水となって現れる現象です。冬の寒い朝の窓の表面が…というイメージはあるのですが、実は夏に結露したり、または表面だけではなく壁の中でも結露する可能性があります。それらを結露計算によって検討しておくということは大切な手法です。結露の種類としては4種類あるといわれており、冬の表面結露と内部結露。そして、夏の表面結露と内部結露です。それぞれ、理屈としては温かく湿った空気が冷たい部分にあたる、で間違いないです。その結露をコントロールするには、断熱性能、透湿性能、気密性能の3つの温熱性能を考えることが大切だと言われています。

〇高気密高断熱とは?

家の隙間がなく、室内の熱を外へ逃がさない性能を持った住宅のことを指します。

気密・断熱性能が高い家は、エアコンの稼働効率が非常に良くなるため、夏を涼しく冬はあたたかく過ごせ、住み心地の良い室内環境で過ごせるようになります。

〇高気密高断熱な家で暮らすメリット

・一年中快適

外気温の影響を受けにくい室内を実現する高気密高断熱な家は、季節に関係なくエアコンの稼働効率が良く、四季を忘れるほど快適な室温で暮らすことができます。

・光熱費削減

エアコンの稼働効率が良いということは、頻繁に温度の変更をする必要がなければ、過剰な稼働を必要とすることもありません。エアコンの稼働率は自然と低減し、光熱費削減へつながります。

・アレルギー防止

高気密・高断熱の性能のおかげで室内は結露とカビができにくくなり、カビによるアレルギーの発症率を下げることができます。

・健康維持

気温の高低差による変化は人の体にストレスを与え、病気にかかりやすくなるといわれています。部屋間の温度差が少なくなる高気密高断熱の家では、気温差によるストレスが減ることにより家族の健康をサポートします。

〇性能を表す2つの数値

・C

気密性能を表すC値は、隙間相当面積のことを指しており、建物の床面積あたりどれだけの隙間があるかを示した値です。数字が小さいほど隙間が少なく、気密性能が高いことを表します。

西紋建匠ではこの数値を確実に1.0以下となることをお約束しており、全棟標準仕様で高気密性能を確保しています。

・UA

断熱性能を表すUA値は、外皮平均熱還流率のことを指しており、室内の熱がどれだけ外へ逃げてしまうかを数値化したものです。計算方法は熱損失の合計を外皮等面積で除しており、C値同様に数字が小さいほど断熱性能が高いことを表します。

西紋建匠では、ZEH基準である0.60を下回る0.46以下を最低基準としており、確実に高断熱な住まいを提供できるよう取り組んでいます。

〇断熱等性能等級

法律で定められた断熱性能を表す基準であり、西紋建匠ではトップレベルの等級6の断熱性能で家づくりをおこなっています。

・断熱等級2_S55年旧基準(UA値1.67)

・断熱等級3_H4年新基準(UA値1.54)

・断熱等級4_H11年新基準(UA値0.87)

・断熱等級5_ZEH基準(UA値0.60)

・断熱等級6_HEAT20/G2相当(UA値0.46)→部屋を20℃に設定し、隣接した暖房のない部屋を17.9℃~15.8℃に保つことが可能

 断熱等級6を西紋建匠の最低基準とします。

 ex)屋根/高性能グラスウールt210、壁/高性能グラスウールt120、基礎内断熱/外周部スタイロフォームⅢ種t75(土間部分はt20施工)、窓/樹脂窓・トリプルガラス、を基準仕様とします。

・断熱等級6_HEAT20/G2相当(UA値0.36)

 ex)断熱等級6の基準仕様に、外壁付加断熱/高性能グラスウールt50を追加。

・断熱等級7_HEAT20/G3相当(UA値0.26)→部屋を20℃に設定し、隣接した暖房のない部屋を19.6℃~17.2℃に保つことが可能

    ex)屋根/高性能グラスウールt400、壁/高性能グラスウールt120+付加t100、基礎内断熱/外周部ネオマフォームt100(土間部分はt20施工)、窓/樹脂窓・トリプルガラス

〇西紋建匠の性能技術

私たちは、新住協関西で省エネ住宅を学び、実践してきました。基本は高気密高断熱がベースとなりますが、いかに心地よく、かつエコに暮らすための設計施工の手法となります。

まず、エネルギー計算上大きく削減できる熱交換換気システムの採用です。こちらはお家の形状によって、またメンテナンス方法などの違いや削減率も異なります。これらの条件の中適切なものを提案させていただきます。次に開口部の断熱性を上げ、できるだけ熱損失を小さくすることが大切です。ただ、開口部は方角によってその役割は変わってきます。南面は熱の遮断だけではなく太陽熱を効率よく取り入れることができることが大切です。東西面は夏の冷暖房負荷削減のため日射遮蔽を考慮し、北面は極力熱損失を少なくします。窓サッシは、基本、樹脂のトリプルガラスを採用しますが、ガラスの種類を検討し、日射取得の優先順位を上げることも検討します。そして、外壁の断熱厚さを厚くするローコストな工法を採用します。

気密工法に関しては、屋根は室内側の気密シートで気密を取り、外壁は外部のボードで気密を取るボード気密を採用しています。床下は室内側となるように基礎-土台で気密を取り、床下エアコンを組み合わせて計画施工することが多いです。防露対策としては、壁、屋根ともに断熱材がグラスウールであった場合に透湿可変シートを採用します。

 

関連記事一覧

  • 夜間工事。

  • 伝えたい想い

  • 手作り製本

  • 庭代台地域会館新築工事 造作

  • 泉北ニュータウンエリアリノベーション

  • 【ハーベストの丘の丘をリノベーション工事】

  • 本日放送、となりの人間国宝のカレー屋さん

  • 親子でクッキング。

  • あれから20年。

お問い合わせは、フォームまたはお電話で。
TEL.072-247-4318

よく見られている施工事例

お問い合わせ