堺市 堺消防署用地活用事業
今回、堺市の堺消防署の活用の一環で、リノベ工事をさせていただいています。
堺消防署用地は、堺都心部の中心に位置しており、沿道などに歴史文化資源が点在する大道筋と、堺のシンボルロードとして整備された大小路筋の交差点に近接する公有地です。
また堺消防署用地周辺は環濠に囲まれているほか、敷地に面している大道筋には路面電車である阪堺線が通っています。
令和5年5月に策定した「堺都心未来創造ビジョン」において、堺都心部の未来を創造するために、地域資源を活かし、より多くの市民、来街者、民間等を惹きつける都市魅力を備えることを必要としています。
堺消防署用地が位置する環濠エリアには、豊かな歴史文化資源や人材組織、公共空間があり、歴史を紡いだ環濠エリアの新たな価値創造により人々が集うエリアの形成に取り組むこととしています。
今回の工事は、もともと掲示板があったところに、木製の掲示板に作り替える工事です。(堺市ホームページから)
下にあるステンレス製の看板を撤去し、奥のガラス張りの鉄骨に、木製掲示板を取り付けます。
大きな通りに面するこの元堺消防署。こういった木を使ったモニュメント、看板ができると建物の印象も変わってきます。
工事的に難しいのは、既存の鉄骨に対して、どのように木の格子をきれいに取り付けられるか?
見た目のデザインも重要ですが、安全面を考えて強固に緊結したいところです。
少し、スケッチがわかりにくいですが、もともとの鉄骨に対してLアングルを溶接し、それに対して、木の格子を取り付けてゆくことになりました。
まずは、既存のステンレス製の看板を撤去します。
既存の鉄骨を撤去し終わったら、次は工事を取り付けるための鉄骨Lアングルを溶接取り付けしてゆきます。
溶接が終わると、すかさず黒ペンキ塗装。
既存の鉄骨も一緒にきれいに塗ってゆきます。
普段、住宅工事でも木の家の中で、一部だけ鉄骨を使って工事をする場合があります、特に階段です。
なかなか、木造では難しいおさまりになる場合に、鉄骨を使うことが多いですが、木造に比べて軽くシャープな仕上がりになり、その家のシンボルにもなりうるディティールになることが多いです。
今度は、杉材を保護塗装してゆきます。
杉の木の風合いをそのままにしたいので、塗装はクリア塗装です。
いずれは、グレー系の色に変わりますが、その感じを狙います。
そして、杉木格子を取り付けします。
ここまでで、鉄骨、塗装、大工さんの工事が完成しました。ここから、残りはサイン関係となります。
今週末には、この旧堺消防署でイベントがあるそうです。
令和7年1月19日(日曜)午後2時から午後4時頃
開催場所/元堺消防署(堺区市之町西1丁1番27号)
元堺消防署で使用する、ベンチや本棚にもなるスタッキングボックスの組立や、消防員が使っていたロッカーの塗装を参加者のみなさんと行います。
また、3月には、ここで行われる社会実験もあるそうですので、ご興味ございます方はぜひ!
元堺消防署暫定利用社会実験「CANGO TRIAL WEEK2025」
元堺消防署の将来的な活用に向けて、新しいつながりやコミュニティをつくり、新たな価値を創造する場としての可能性を検証することを目的に、市民や事業者等の皆さんのアイデア・企画を実現する1週間(9日間)の社会実験を実施します。
令和7年3月22日(土曜)~30日(日曜) 各10時~17時
(1)CANGOチャレンジ!(企画募集)※募集内容の詳細は下記を参照
元堺消防署1階を使って実施したい企画やアイデアを募集し、申込者自身が主体となり実施していただきます。
※暫定利用の社会実験として実施しますので、使用料は無料です。
(2)フリースペース
「CANGOチャレンジ!」のプログラムを実施していない時間は、1階をフリースペースとして開放します。休憩や読書、友人との集まり、子どもの遊び場などに利用していただけます。
これから、この建物を利用した取り組み、楽しみですね。